『最低の犯罪』(レジナルド・ヒル、光文社文庫)

2004年08月31日(火)

詰パラ9月号がもう到来。

しかし、なんかつっこみどころが多いなあ。


P25で私が「解答選手権でスーパー敦くんを倒します。」と発言したことにされている。

しかし、これはもちろん私の発言ではない。

謙虚な私がこんなことを言うはずがないのだ。

私が言ったのは、「2月に解答選手権を開催し、スーパーあつし君が圧倒的な力を見せました。みなさん、来年の解答選手権に参加してスーパーあつし君に挑戦しましょう。」という内容。

そこで司会の方が次の人に移る前に、「コーヘイさんには選手としてあつし君を倒してもらいたい」などといらん事を言った、というのが、正しい経緯。

たぶんパラの文を書いた方が勘違いされたのだろう。


P30の高津氏の特別懸賞出題は、3枚目の角が配置されている。

私が札幌で見たときは、盤面に角がなかったのでなんとか解けたけれど、これでは誰も解けないのではないか。



服部彰夫氏が中学校で同人入り。

そういえば、同人室の課題作を、次はちゃんと作らないとなあ。



台風が去って、また暑い夏が戻ってきた。やれやれ。

暑中見舞い作『Cool』詰の解答締め切りは今日までです。再掲。


(持駒なし)


『妖星伝 7』(半村良、講談社文庫)

2004年08月30日(月)

妖星・地球を巡る大伝奇小説も、いよいよ最終巻。

舞台は宇宙に移り、やがて『火の鳥』みたいな未来編へ。。。

思えば、「忍法帖」→「地底人」→「宇宙人」→「超能力戦争」→「詰将棋」→「エロ」→「社会派時代物」→「スペースオペラ」といった流れで、いろいろあって楽しめた。



マラソンではとんでもないことになってしまった。あの乱入した輩は、「キリストの再臨に備えて(リマ選手を)捕まえた」のだそうな。

要するに布教活動ということのようだが、これではキリスト教徒はかえって減るだろう。



竜王戦の挑戦者決定三番勝負森下VS渡辺戦の第1局は、渡辺五段の勝利。棋譜を並べてみたが、堂堂と渡り合っての勝負には感動モノだった。



チェスプロブレムの世界大会のページに、新たに、「6th Ukrainian Folk Crafts tourney 」の課題がアップされた。

ヘルプメイトの3手で、b)では黒の駒を1枚省き、白の駒を1枚増やす。b)のほうにはセットプレイでa)と同値の手順がある、というもの。

これくらいはっきりしていると、かなり作りやすいと思う。

要するに、a)の手順が、初手の黒の手が白の初手を可能にする手とすれば、b)のセットプレイの条件はクリアできているはず。

あとは白の駒を追加して、ヘルプの3手になるようにすればいい。


ただ、こういうのは表現力の勝負であって、課題をクリアするだけではだめなのだと思う。

とかなんとか考えてつくってみたら、ぜんぜん課題をクリアしていないのができた。

うーむ。論外。


H#3 2sols.


【作意】

1.e2 Kf2 2.Kh3 Re4 3.Kh2 Rxh4 #

1.Rxh5 g6 2.Kh4 Kf3 3.Kh3 Rxh5 #


いちおう、カメレオン・エコー。


『妖星伝 6』(半村良、講談社文庫)

2004年08月29日(日)

「人道編」というだけあって、これまでよりぐっと社会派。

しかし、いくら大義のためとはいえ、せっかく手に入れた黄金の臼を盗るのはひどいと思う。庶民の夢を・・・



妖星伝では霊船黄金丸がいよいよ出陣となったが、黄金に沸いたアテネ五輪は今日で終幕。

五輪記念詰を作るようにというカキコが掲示板にあった。

ちなみに、五輪マークのプロブレムが、以前の『ИЗОБРАЗИТЕЛЬНЫЕ ШАХМАТНЫЕ ЗАДАЧИ И ЭТЮДЫ』(B.M.Archakov)に、収録されている。

それはこんなの。


B.Koropbkov 1980

H#2(多分) 2sols.


これではSg3などですぐに詰んでしまうので、ただのヘルプメイトではないとは思うのだが、ロシア語が読めないのでよくわからない。

作意手順は、1.Rb4 Rc5 2.Rb5 Rc4# と、1.Rd4 Rc3+ 2.Rd3 Rc4# で、どうやら「五輪」→「五輪」の立体曲詰のようだ。

うーむ、ルールがよくわからない。立体曲詰条件?



さて、プロブレムはすでにあるので、この形で詰将棋をつくってみようっと。



金+と金を16個使用している。これは今大会で日本が獲得した金メダルの数と同じ。不要駒はないと思う。

手順のほうはまったく冴えないが、19手詰という手数は、今大会の期間19日と同じだから、お許しを。


え、金メダルは15個だろうって?まあ今日もう1個くらい取れるでしょ。

2つ以上とったら・・・持駒金にして作りなおすかなあ。

1つも取れなかったら、ハンマー投げの室伏は金扱い、ということで。


『新しい振り飛車戦法』(川村正、永岡書店)

2004年08月28日(土)

謎の本。昭和51年発行。古本屋で見つけた。

この頃の「新しい振り飛車」っていったいどんなのだろう?と、軽い気持ちで手にとってみたら。。。ええっ?


各章の章題は「向飛車編」「三間飛車編」「中飛車編」「四間飛車編」となっている。

そもそもこの順番が謎である。ばらばらやん。

まあ、それはともかく、まず「向飛車編」から。



ええっ?角交換して77銀で飛車先逆襲って・・・それって、結構目新しくない?


次に、「三間飛車編」



31飛って・・・こんな手はじめて見た・・・。以下45歩同歩33角成同桂24歩同歩同飛32金・・・

金使うなら22飛が普通だけど。


そして、驚愕は「中飛車編」



おいおい、ゴキゲン中飛車?

しかもここから64銀には65歩!同銀68角と解説されている。

この手筋って、こんなに昔からあったんだなあ。


最後は「四間飛車編」



いきなりこれですか。


うーむ。どれもこれも新しい。看板に偽りナシといえよう。



しかし、この著者はいったい何者なんだろう?「五段」て肩書きはあるけど、プロフィールはない。

「川村正 将棋」でぐぐってみても1件しかヒットしない。しかもこの人のことではなさそう。

うーむ。謎は深まるばかりである。


『レインレイン・ボウ』(加納朋子、集英社)

2004年08月27日(金)

高校ソフト部のOBが繰り広げるオムニバス形式のミステリ。

一人の元部員の逝去が、虹のように色々な人生を歩む彼女達に、それぞれちょっとした謎を投げかける。

そしてそれが1点に収束していくこのまとめ方が作者らしく無駄が無い。



銀河戦の久保VS瀬川戦はなんと瀬川アマの勝ち。

A級棋士が公式戦でアマチュアに負ける時代が来たということか。

これでは野球日本代表の敗退もわからんでもない(え)。



わからないのは、ハンマー投げ金メダル選手のドーピング疑惑。

検査のための検体を提出しないことについて、分析が公平に行われるという保証がない、とのこと。

うーむ。

スポーツが公平な審判によって運営されるのが前提であって、それを認識しているから参加するもんではないのかなあ。

公平に行われない、という考えの方は、もともとオリンピックとかに憧れることが無いんではないかな。

レスリングで誤審で負けた日本選手が、インタビューで、ぜんぜん審判のせいにしていないのとは、えらい対照的だと思った。



レスリングのルールもよくわからないが、フェアリーチェスのルールにもよくわからないのがある。

「NorskSjakk」というのが、そのひとつ。

調べてみたところ、どうやら、


1.ルークが動くとビショップに変化する。

2.ビショップが動くとルークに変化する。

3.クィーンが動くとナイトに変化する。

4.ナイトが動くとクィーンに変化する。

5.ポーン以外は駒を取ることができない。(このルールはキングにも適用される。なお、チェックの概念は普通のルールと同じ)


というルールみたいだ。

1〜4はまだわかるが、5、はなんなんだろう?

釈然としないのだ。


とりあえず、1.と2.を利用してODTのツインを作ってみた。


H#2 NorskSjakk 2sols.


【作意】

1.Qe5=S Rb5=B 2.Sg4=Q Bf1=R #

1.Ke5 Ra1=B 2.Bf5=R Rh2=B #


『切り裂きジャック』(コリン・ウィルソン&ロビン・オーデル、徳間文庫)

2004年08月26日(木)

切り裂きジャックの正体を探る総集編的読み物。シャーロック・ホームズ犯人説まであるとはリッパロロジストの想像力には驚かされる。



王位戦第4局はサーカスみたいな攻防が繰り広げられる面白い一番で、羽生が勝ち。後手番で勝って追い込んだわけで、これで相当有利になったと思う。

ところで、前局でも出てきたが、谷川が羽生陣打ち込んだ飛車を、羽生が金でいじめる、という局面があった。

これはもしかしたら羽生の誘いのスキなのかなぁ。飛車を詰める研究をしているとか。



というわけで、中立ルークを詰める筋を研究してみよう。


H#2.5

Sentinelles ActuatedRevolvingBoard

Neutral royal Rg7


1...nrRg7-e7[+wPg7] 2.nrRg4-g3[+bPg4] nrRc2-c3[+wPc2] 3.nrRc6*b6[+bPc6] g7-g8=Q #

これは基本的な手順だと思う。


H#3

Sentinelles ActuatedRevolvingBoard

Neutral royal Re4


1.nrRe4-f4[+bPe4] nrRd3-f3[+wPd3] 2.nrRc3-c2[+bPc3] nrRb6-b7[+wPb6] 3.nrRg7-g5[+bPg7] + nrRe2-f2[+wPe2] #

成り駒が無くても詰めることはできる。その例。


H#3

Sentinelles ActuatedRevolvingBoard

Neutral royal Re7


1.nrRd7-f7[+bPd7] nrRg3-g2[+wPg3] 2.e2-e1=B nrRb7-c7[+wPb7] 3.Bd8-h4 nrRf2-f1[+wPf2] #

ビショップへのアンダープロモートが出てきてびっくり。


『将棋、ヨーロッパを行く』(田辺忠幸、清流出版)

2004年08月25日(水)

高橋和女流が、将棋普及のため各地を訪問した将棋世界の企画(現在、坂東香菜子がやっているやつ)の単行本化。

詰将棋も普及に力を入れるべきなのだろうが、現在は将棋の終盤の棋力の向上といった、機能の認知に偏っているように思う。

もっとも、マニアックで通常の人間にはわかりっこない方向で認知させていくのは非常に難しいから、もっと別な普及の可能性を考えてみるべきだと思う。



ロシアでテロらしき旅客機墜落。もうすぐ世界大会なのでちょっと怖い。

というわけで、映画『華氏911』を観る。(なにが、というわけで、なんだか)

2時間えんえんと語りかけるドキュメンタリーなのだが、退屈させないのはさすがだ。

アメリカ連邦議員で息子をイラクに送っている方が1人いるというのは予想より多いのでびっくりした。

ところで、小泉総理は、「あなたの息子をイラクに派遣したらどうか?」と聞かれ、「命をかけて国を守ると志願して自衛隊に入った隊員が行くのだから、自分の息子は行く必要がない」と答えたんだそうな。

やっぱりこの映画みといたほうがいいんじゃないのかなあ。あるいは自分で志願して自衛隊に入ってみては?私はいやだけど。



まあ、お偉さんは一兵卒に戻らなければ、兵の気持ちなんてなかなかわからないものだ。

ちなみに、すぐ兵卒(ポーン)に戻ってしまうというフェアリーチェスがあり、RelegationChessという。

これは自分の駒が自陣の2段目に移動したら、ポーンに変化してしまうというルール。どうやら9枚目にもなれるらしい。


SD#15 RelegationChess 2sols. (Nowk)



手数は長いが詰みの形が1つしかないのでやさしい。


【作意】

1.Rd2=P 2.d4 3.dxc5 4.c6 5.c7 6.c8=B 7.Bxf5 8.Bxb1 9.Bc2=P 10.c4 11.c5 12.c6 13.c7 14.c8=Q 15.Qc1#

1.Ra3 2.Rxa2=P 3.a4 4.a5 5.a6 6.a7 7.a8=B 8.Bg2=P 9.g4 10.gxf5 11.f6 12.f7 13.f8=Q 14.Qxc5 15.Qa3#


2つの解のいずれもエグゼルジャを2つ含む。発想は単純だが、出来はまあまあか。


『棋士』(二上達也、晶文社)

2004年08月24日(火)

棋士・二上達也の棋士としての半生記を語る。歴史を感じさせてなかなか面白い。

大山名人とのいきさつも多く語られている。

考えてみれば、大山名人とシノギを削った世代も少なくなってきた。その次には大山名人に平伏した世代。

さらに、大山名人が伝説の世代。そのうち、大山名人を伝説とも感じない世代に移っていくのだろうか。



ところで私にとって、詰将棋作家・二上達也といえば、「哲学」である。


というのは、(細かいところは違うかもしれないが)以前、懸賞出題の収束で、部分的にはこんな収束の作品を出題したことがあった。



22金、13玉、32金以下が作意手順で、もちろん22金、13玉、21金で桂が余る。

二上先生は、解説で、『(この収束のキズについて)「哲学」とだけお答えしておこう』みたいなことをおっしゃっていた。


これは決して開き直りではない。二上先生は、たかが詰将棋たかが短編の収束、と軽くみているのではなく、その裏側には深い「哲学」があるのだなあと、子供心に深く感じ入ったものであった。

ちなみに私の場合は、これまでの手順が限定されていないとか不要駒があるとか、いちゃもんつけられたとしても、「哲学」とはとても答えられない。そんな高尚なものはないからねー。

答えるとしたら・・・

「遊び」とだけお答えしておこう、かなあ。


さて、「哲学」という高尚な意志に対しては、完全とか不完全とか、規約はどうよとか、そういう地平の下の議論はふさわしくない。

やっぱり、詰将棋作家としては、そういうのは詰将棋を離れた議論ではなく、詰将棋創作の糧にしなければいけないと思うのだ。

そんなわけで、「哲学」の収束のように、2つ開き王手の選択肢があるが、駒を取らないほうが正解、というのを考えてみた。15手詰。




京都民報の原稿の催促が来る。今回は予めつくっておいたので助かった。将棋まつり様々である(え


『阿部重治郎の大道詰将棋七十年』(北海道将棋連盟)

2004年08月23日(月)

阿部重治郎さんとは2度お会いしたことがある。

いずれも詰将棋の全国大会。

1回目は、東京での大会で、阿部さんの大道棋に手を出してこっぴどい目にあった。

2回目は今年の大会。なんとか雪辱を果すことができた。


この作品集の1問目は、昨日の『駒くじ』に出ていた四桂配置の作品と同じ図。ただし、大道での出題ということで、左上の配置になっている。この作品集ではそれだけではなく、その図のアレンジも、いくつか収録されている。ただ、昨日の私のアレンジと異なるところは、大道出題を意識して、手順前後や合駒の綾を強調しているところだろう。

さて、この作品集、どれくらい阿部氏のオリジナルがあるのだろうか。氏の作品は、ありふれた紛れがたくさんある中で、常識はずれの奇抜な手順が内包されていることが多く、その陥穽に嵌れば永久に正解に行き着くことはないだろう。

私でも、実際に大道で解けるという自信はない。



さて、女子マラソンを見ようと早く寝て、1時くらいに起きようと思ったが、どうやら寝過ごしたらしく、起きたら午前4時半。やれやれ。

しかし、野口みずきが金メダルとのこと。うーむ。これはもしかしたら私が応援しないほうがいいのかもしれない。

土佐・坂本も入賞とのことで、高橋尚子にこだわる方々も納得できる結果だったのではないかと。

それにしてもラドクリフですら棄権するあの暑い中、自分のペースで走りきった野口はたいしたものである。

と、いうわけで、「野口」詰を。

「野」は難しいので平仮名で・・・と思ったらそれも難しくて、形がえらく歪んでしまった。持駒はかろうじて金にしたけれど。



『果し合い』(団鬼六、幻冬社アウトロー文庫)

2004年08月22日(日)

この本に収録されている『駒くじ』に、詰将棋が出てくる。

「堺事件」は同氏の『最後の浅右衛門』にもその模様が描かれているが、この作品では、不条理な切腹をさせられることになってしまった民兵の一人が、刑の執行までの間、詰将棋を解く、という話。

その詰将棋は桂4枚を使った大道棋の作品。(24桂 44飛 / 11玉 13桂 23桂 33桂 / 歩)

この作品は非常にうまくできているのだが、最後の合駒非限定と、桂4枚配置がちょっと気になる。

そこで、今風に改作してみた。(14玉 42銀 44飛 / 21玉 33香 / 桂二歩二)

合駒を限定にして、初形が桂配置なしで、ちょっと自然。

もっとも手順の綾が減少しているけれど。



ところで、この本の巻末に先崎八段による解説が載っていて、収録作『果し合い』にちなんで、小池重明氏の将棋に対する感想が述べられている。

それで、昨日の将棋まつりでのトークショウを思い出した。

質問コーナーのラストで、年配のお客さまから「小池の将棋をどう思うか」という質問が、島・先崎の両八段に投げられたのだ。

そのときは、あまりにも場違いな質問だなあと思ったけれど、事前にこの本を読んでいるのならば、そう場違いでもないと思い直した。



私みたいな若造でも、乱歩は耽溺した作家の一人。高校生の頃、講談社で江戸川乱歩推理文庫(現在絶版)で乱歩の推理小説はほとんど読んでいる。

今日は朝から池袋へ行き、東武百貨店の『江戸川乱歩と大衆の20世紀展』を鑑賞。


URLはこちら→http://www.rikkyo.ne.jp/~koho/ranpo/event/


乱歩直筆の原稿や書簡、当時の浅草の庶民文化、日本ミステリの歴史、紙芝居『怪人二十面相』など、大いに楽しめた。


紙芝居『怪人二十面相』。左から紙芝居のお姉さん、羽柴壮一氏に変装した怪人二十面相、それにだまされた羽柴氏(←若すぎるのでは?)


それから、立教大学のそばにある旧江戸川乱歩邸へ。


江戸川乱歩邸の入口。フクロウ像は池袋に多い(池フクロウという洒落らしい)。


土蔵の一般公開は、今回初とのこと。入口だけだったけれど、山のように探偵小説の資料が収録されていて、ああいう蔵が自分にも欲しいなあと思った(そんなに貴重な文献は持ってないけれど)。


楠原崇司氏。旧江戸川乱歩邸の土偶にて。



さて、そんなわけで、今日は『乱歩』詰を作ってみた。収束も決まって、まずまずの出来。



『テリー伊藤の「日本警察」改造計画』(テリー伊藤、講談社)

2004年08月21日(土)

酒気帯びで捕まりそうになったら、予め車内に用意した酒を呑む、というウラワザが紹介されている。

要するに、「車を運転している間に飲んでいた」ことを、「酒を呑む」ことそれ自体で隠蔽し、「これからは運転しない(運転代行者を呼び出す)」と主張すれば、確かに飲酒運転を証明できない。(奇行ではあるが)

これは卑劣な気もするが、取り締まる側もいんちきが横行しているらしいから、生活の知恵というべきだろう。



さて、そういうカスみたいな話とは離れて、スポーツの世界に。こちらは清く正しく美しい。


それにしても柴田亜衣も金メダルゲットとは!自由形でとるなんてたいしたものだ。(男子では過去に記録しているそうだけど、日本って、自由形はそんなに強くなかったような気がするから)

卓球の福原愛も健闘した。卓球には藤沼亜衣という良く似た名前の選手もいるらしい。


まあそんなわけで「A→I」を作ってみるかな。

今日は気分を変えてチェス・プロブレムで。


H=3



さて、今日は京急将棋まつりでものぞいてこようっと。というわけで、午前中の日記はここまで。



さて、そんなわけで、午後は京急将棋まつり。

島八段と先崎八段のトークショー、久保八段VS北浜七段の席上対局、そして島VS先崎の対局プラス次の一手名人戦。

中倉彰子女流の司会も手馴れたもので、なかなか内容豊富なお祭りだった。


トークショー。左から島八段、先崎八段、中倉彰子女流初段。


どうやらこの日の私は勘が冴えていたみたいで、次の一手名人戦では2回の出題の両方に、正答することができた。

そのうち、2問目のほうは正解者がわずか30人。斎田女流を信用して正解だったなあ(最善手ではなかったみたいだが)。

こちらのほうで景品をいただいた。10/30の確率とはいえ、幸運である。


席上対局+次の一手名人戦。


ところで、この日懸賞出題された詰将棋のほうは簡単だったが、次の一手は難問だったみたいで、正解はわずか13名だったそうな。

私も正解したはずだけど、5/13の確率の景品を逃したというのはツキがない。

まあそれはともかく、出題者の先崎八段が正解を発表すると、ひとりの年配の方が、その手がほんとに正解なのかと難癖をつけた。

スーパートリックがいつでも次の一手の正解手になるわけではないのだが、はっきりとした勝ち筋になる手でないと、こういった余計なごたごたを生むということなのか。


斎田女流四段と中倉女流初段。司会から抽選までお疲れさまでした。


『頭脳破壊』(キット・ペドラー&ジェリー・ディヴィス、角川書店)

2004年08月20日(金)

科学・文明の進歩への警鐘として、最近、原子力発電所での事故があったことから、こういった話を読んでも、とても作り事とは思えないリアリティがある。

ただ、頭脳破壊の原因が、×××のせいだ、というのはちょっと(そういうところで働いている人も多いから)決めつけすぎかなあ。

現在、この話を書くなら、原因はプリオンにするんだろうなあ。



アテネオリンピック柔道、最終日もメダルラッシュ!

誠にあっぱれ!というわけで、詰将棋で「JUDO」を作ってみた。


(圭=成桂)


金メダルラッシュを、持駒は金一色で表現してみた次第。

昨日作ったライブドアにちょっと似ているが、まあ(゚ε゚)キニシナイ!!

それにしても鈴木の技のキレ、塚田の寝技での逆転勝ちには胸がジーンと熱くなったものだ。



熱くなった、といえば、今日はほんとに暑い一日だった。

しばらくはこの残暑が続くのかもしれない。

この残暑をシノぐため、ダイソーで見つけた書き込み扇子(100円)に、以前作った納涼詰将棋(未公開)を書き込んで、オリジナル扇子を作ってみた。



うーむ。まったくカナクギだなあ。まあいいか。


『妖星伝 5』(半村良、講談社文庫)

2004年08月19日(木)

まさか「将軍詰め」の詰手順が、××の×××の様子を描写したものだったとは。

うーむ。

いくら詰将棋を題材にした小説とはいっても、ちょっとこれは顰蹙だなあ。

ただ、詰将棋をたんなる記号としか扱ってこなかったこれまでの多くの作品に比べたら、相当斬新で、納得できる方法だと思う。

ちょっとおすすめし難いけれど。



ライブドアが新球団構想とのこと。

おちこぼれ球団を作るとのことだけれど、年棒安くて結構イケルかも。

誰が監督になるのか知らないが、監督も気楽でいいだろうし。

さて、ライブドアのロゴを象る「LD」を、詰将棋にしてみるかな。


(全=成銀)


うーむ。さすがにつまらん手順だなあ。

しかし、たとえつまらん手順といっても、玉と詰めるにもプロ野球球団を作るにも、金がたくさん要るものだ。

金は大事なり。

しかし、金をかければ勝てるというものでもないわけで。

どこかの球団は金をおもいきりかけた割には、自力優勝がなくなりましたな。



さて、阿武も金メダルですか。おめでとうございます。

3度目の正直とのこと。逆に連覇を逃した井上とは明暗。


『関西国際空港殺人事件』(斎藤栄、光文社文庫)

2004年08月18日(水)

関西国際空港を舞台に繰り広げられる連続殺人。

この第2の被害者の遺留品が、この事件の真相を示唆しているらしい。



うーむ。なんじゃこりゃ。

原作ではここから珍妙な推理が展開されて、ご都合主義的なトリックが解明されるのだが、もともと真犯人がたやすく推測できるだけに、あまり盛り上がりはない。


しかし、この図をプロブレムだと考えればなかなか面白い。

配置は、25だけ。

しかも「○」である。

「○」は「玉」を省略するときに使う記号だ。

なぜか『関西国際空港殺人事件』では「○というのは、棋譜を書くときに使う符号で、歩を表すもの」と書かれている。

斎藤氏は棋譜の略記法を知らないのだろうか?

まあそれはともかく、盤外の「飛車」は略記されていないから、この「○」は玉の略記ではないと思う。


そうすると、なにか駒を25に置いて、フェアリー作品でも作れということか?

それもあるのかもしれないが、それならそうとちゃんと表記するだろう。

そうすると・・・もしかしたら、「○」というのは、「覆面駒」を意味するのかもしれない!

「覆面駒」というのは、初形では何の駒なのか判明しておらず、手順の流れの中で解明される駒だ。

しかし「覆面駒」は、たいていの場合、どちらの駒かくらいは判明しているものだが、「○」だと向きがないから先手とも後手ともはっきり示されていない。

お・・・すると、先手でも後手でもない駒・・・つまり、「中立駒」なのかも。

そうか、25が「ロイヤル中立覆面駒」で、ばか自殺4手、というのはどうだろう?


解けた!23飛、24飛合、13○(成らない。この時点で○=桂だと判明する。)、23飛まで!しかも、とりあえず完全ぽい。


そうか、これが作者の真意・・・ということは・・・真相は、「自殺」?


『大怪樹』(太田忠司、講談社)

2004年08月17日(火)

体操団体が金とのこと。体操の団体戦はすべての選手の点数の合計で決めるらしくて、ミスは許されない。

これは厳しいのだが、反面、団体戦らしくないような気がする。

弱点があっても団結力でカバーとか、そんなのはないからだ。

また、人数をちゃんとそろえなければならないし。


いつもチェスプロブレムの団体戦3人1組のところを2人で参加しているからそんなふうに思うのかも。

でも今年は人数揃っている。わーい。



まあ、それはともかく、金メダル記念曲詰を作らねば。

とりあえず順番で柔道の谷亮子から、というわけで、「谷」を作ってみた。



なんか金だらけになってしまったが、これには日本がもっともっと金を獲得してほしい、という思いがこめられているので、他の金とった人に、このあとそれぞれ作れなくても、お許し願いたいわけで。

また、機械にかけられないので、完全かどうかあまり自信がない。。。



8月18日追記:不詰だったので13歩を追加しました。うーむ冴えない。


『妖星伝 4』(半村良、光文社文庫)

2004年08月16日(月)

黄金城への手がかりとなる「将軍詰め(別名皇帝詰め)」は、鬼道の「頭の一族」の幼児によって解かれてしまった。

しかも、その子が将棋のルールを覚えた直後だからすごい。(まあ、お話ではありますが。)


平田屋は食い入るように雪隠詰めで終わった盤面を眺めていた・・・その最後の形に黄金城の謎を解く鍵があると思っているようだ。


うーむ。

これ余詰作だからなあ。詰め上がりの形にそんな謎はないと思うんだけど。



ところで、昨日の『ИЗОБРАЗИТЕЛЬНЫЕ ШАХМАТНЫЕ ЗАДАЧИ И ЭТЮДЫ』にこんな作品も載っていて、チェスプロブレム版「将軍詰め」という感じ。


S.Loid (American chess journal, 1878)

a)#2

b)黒から指して白Kを詰める#2

c)S#2

d)黒から指して黒Kが詰まされるS#2


サム・ロイドには曲詰が多い。配置の必然性はよくわからないけれど、4つのstipulationとは洒落ている。


『殺しはエレキテル』(芦辺拓、光文社)

2004年08月15日(日)

図書館で『ジャーロ 2002 AUTUMN』(光文社)をチェック。

たしかに、若島先生の詰将棋が出題されている。


評論・研究部門を受賞した若島正氏は、詰め将棋作家としても有名。今回の贈呈式でも。ミステリにちなんで「?」の文字に配置された詰め将棋問題を出題し、正解者には若島氏の著作『盤上のファンタジア』などが贈られた。頭脳プレイの達人が集まった会員たちも、会場のあちこちで問題用紙に没頭していた。


若島正作(『ジャーロ 2002 AUTUMN』)


「意図的に易しくしてあります」(若島氏)とのこと。たしかに易しい。


ところで、この形の創作はたぶん河内勲氏の『おくろう記』27番(28番も同じ形)が最初なのだろう。


河内勲作(『おくろう記』第27番)


というのも、解説で、「この形を作ろうと思いついたときは、初形象形作品の作り方に大分慣れていました。気持ちにゆとりがあるからか?作れば詰将棋史上初の形に違いないと(なんと大げさ)、作る前から嬉しくなったものです。」と書いてあるから。もっとも創作時期はわからないのでなんともいえないのだが。

また、この作が未発表だとすれば、『おくろう記』が出たのは昨年なので、若島先生の作が詰将棋史上初。


じゃあ、チェスプロブレムならどうなんだろう?とおもって、曲詰のアンソロジー『ИЗОБРАЗИТЕЛЬНЫЕ ШАХМАТНЫЕ ЗАДАЧИ И ЭТЮДЫ』(B.M.Archakov)を探すと、こんなのが見つかった。


Z.Logosiants, (Nauka i susnipbstvo, 1983)

#2


これは一目、1.Rb6又は1.Rb5#までの1手詰に見える。

しかし、この図が白番だとすると、直前の黒の手がないことから、実は白番ではなくて黒番なのである。

したがって、1.Kxb3 Rb6+ 2.Ka2/Ka4 Ra5# が正解。

形だけではなく、レトロのトリックが仕掛けられているプロブレムだ。



ただ紹介しているだけではつまらないので、私も挑戦。

やっぱり易しいが、これは意図的ではないっす。




史上初といえば、野村の3連覇は日本人として初なのだそうな。

谷亮子もけがを克服してこちらも連覇。

まあ、いずれも私が寝ている間なんですがw



NHK杯は青野VS田村戦。中飛車からの乱戦で田村五段の飛車捨ての強打が炸裂。これぞけんか殺法か。

そのけんか殺法が連載されている週刊将棋を将棋会館で購入。竜王戦の準決勝の記事がもう載っている。

森下VS渡辺の挑戦者決定戦は8月30日とのこと。

その週刊将棋には、「この人が旬」で、渡辺五段のお子様柊君の写真も掲載されている。


それからドラゴンズの応援に行く。

途中5−0で負けていたので早めに帰ろうかなと思ったが、

昨日のことを思い出して足を止めたら突如集中打で5−5に。

しかしその後引き離されて負け。残念ではあるが、最後まで諦めない執念は学びたいものである。


『バルーン・タウンの殺人』(松尾由美、創元推理文庫)

2004年08月14日(土)

映画『マーダー・ライド・ショー』を観にいく。

(昨日『キル・ビル』と『フレディ vs ジェイソン』を観たのはこのためなのだ!←小心者)

初日ということで、トークショーとかあってよかった。

映画のほうは、たしかにドキドキ。ただ、映像効果に凝りすぎの感もある。

でも、それは、『キル・ビル』と『フレディ vs ジェイソン』が、凝ってなかっただけなんだろうけど。考えてみれば、あっちは金と技術にあかせたドキドキだったような。



本日のドラゴンズは、7回まで7−1を逆転して勝ち。

ううむ、観にいけばよかった。



昨日の竜王戦で、伊奈プロが勝って、四段昇段後100勝を挙げ五段に昇段とのこと。

というわけで、五段昇段祝賀詰を。


(杏=成香、圭=成桂)


限定合が入って、まずまずの出来か。


『名探偵は最終局に謎を解く』(戸松淳矩、創元推理文庫)

2004年08月13日(金)

深川の下町を舞台とする少年向け推理モノで、気楽に読める。

この話では桃井八段というプロ棋士が見事な洞察力で謎を解くが、謎そのものは将棋とはほとんど関係がない。

大道詰将棋に一杯食わされた客と、将棋屋とがケンカになるシーンがあるくらいかなあ。


ところで、この本の解説(つずみ綾氏)によると、


2002年に『乱視読者の帰還』で本格ミステリ大賞の評論・研究部門を受賞した若島正は、詰め将棋作家としても広くその名を知られている。

若島は受賞パーティーの席で、詰め将棋を出題したそうだ。


とある。

若島先生の受賞記念詰将棋なんてものがあったとは!これは要チェックである。



今日は会社休み。

DVDで借りた『キル・ビル』と『フレディ vs ジェイソン』を観る。どっちも切りまくるシーンがあって、続けてみるのはキツイ。


その後、この『名探偵は最終局に謎を解く』の舞台にもなっている深川で八幡祭とやらがあったので、見にいく。

深川不動尊、富岡八幡宮を参拝。御輿は飾ってあっただけだったが、太鼓をどんどんどんとやっていた。

それから神宮の野球を応援。先発がベテラン紀藤とはびっくり。しかしさすがに通用しなかったみたいで、岩村・古田に被弾して負け。残念。



竜王戦の準決勝の羽生VS森下戦と屋敷VS渡辺戦は森下・渡辺が勝ち。

竜王戦倶楽部の会員にはなっていないが、http://www.ryuoh.jp/ の更新が案外早いので播(・∀・)イイ!!



ナベツネ辞任とのこと。不祥事での辞任はこの人らしい。

でもこの事件自体は、公然の事実なのじゃないのかなあ?

だったらなんでそんなので辞めるのか。謎である。


『ケルベロス第五の首』(ジーン・ウルフ、国書刊行会)

2004年08月12日(木)

先週の柳下毅一郎氏&若島先生のトークショーのときに購入。

一回読んだだけではもひとつわからない。

いつも読まなくてもわかるような本ばかり読んでいるせいかも。



そんなわけでショボーンと著者略歴をみたら、なんと、ジョン・スラデックの『遊星からの昆虫軍X』の訳者であらせられましたか!

この作品には思い出があって、何かというと、今をさること10ウン年前、就職活動で今の会社の面接を受けたときに、当時の部長に最近読んだ本は?と聞かれて、普通そういうときは経済とか数学とかの本を答えるものだが、私は正直に『遊星からの昆虫軍X』と答えてその内容までつらつらと説明した。

で、どうなったか、というと、無事採用していただいた。

今から考えたら、非常識だよなあ。


でも『遊星からの昆虫軍X』は本当に面白い作品だと思う。



昨日の近鉄将棋まつりで、『詰−1グランプリ』なる詰将棋早解き大会が行われたとのこと。http://www.kansai-shogi.com/kintetsu/8.11.htm

こういったイベントを、いろんなところで開催されることで、詰将棋の解答という行為が、競技として認識されたらなあ、と思う。

それが、詰将棋が後世に残るためのひとつの方向だからだ。


それにしても、この日の記念対局阿部七段対久保八段はほんとうに、とんでもない展開だなあ。

でも最後は、千日手になっちゃうの?先手は点が足りてないのに。



ハマの大魔神・佐々木の引退話はデマだったらしい。

(公式サイトによれば、僕が引退という言葉を口にしたことは一度もありませんから、とのこと)

うーむ。最近のマスコミはほんとにあてにならないなあ。


『注釈 康光戦記』(佐藤康光、浅川書房)

2004年08月11日(水)

将棋世界連載のときは、棋譜をなぞって解説するのではなく、断片的に図を並べて注釈するという講座だったから、棋譜を並べて研究するという習慣がない一般の将棋ファンにはとっつきにくかった。

ただ、この本では、普通の観戦記のように、棋譜も併記し、図面も増やしている。もちろん解説も書き直されていて読みやすい。Q&Aもグッドだ。


佐藤棋聖の対戦相手をみると、

谷川・羽生・丸山・郷田・森内・藤井・屋敷・森下・深浦・久保・渡辺と、もはや完全にチャイルド・ブランド以降の世代に、将棋界の中心は移っているのだなあ、と実感する。

谷川王位も、すでに大御所的な位置になっているような。



右のエース川上に続き、左のエース山本昌が巧投し、首位攻防戦連勝!

と、いうわけで、「昌」詰を。


(圭=成桂)


駒数が増える曲詰は作りにくいなあ。


ところで、今日の試合の初回の守備で、清水のライトフライに仁志が飛び出していてダブルプレーというのがあった。

これをやってのけたライト英智のコメントがすごい。(http://chuspo.chunichi.co.jp/dragons/より)


清水が打った瞬間は本塁打だと思った。そのあと捕れそうだったので、走者との駆け引きであいまいに打球を追った。捕球したときは一塁へ早く返すことだけを考えた。


えーっ、そんなことができるとは!プロってすごすぎる。

工藤200勝おあずけ、ウッズの逆転サヨナラ満塁弾、大魔神佐々木の引退表明とかいろいろニュースがあったけれど、この記事が、自分にとってはいちばん衝撃的だった。


『四間飛車の急所 2』(藤井猛、浅川書房)

2004年08月10日(火)

待望の第2巻は5七銀左戦法。細かな形の違いを、ひとつひとつ丁寧に解説されている。最初にダイジェストがあって、その詳細を後ほど、というスタイルは、目的の変化を探すのには便利と思う。

次巻にも期待大。



その藤井九段が今日の渋谷東急将棋まつりに出演されていた。

面白かったのは日曜の日本シリーズで島八段に負けて600勝を献上したことについて、「早指しは若い者のほうが有利」「島先生は10何連敗かしていた」ことから「負けるとは思っていなかった」とまで。

うーむ。この方は強気だなあ。


その渋谷東急は、プロの対局が多く(4局もあった)なかなか楽しめた。

詰将棋も4つできたし。



中日VS巨人の天王山対決は、川上が完封!

巨人の林もがんばったけれど、ピッチャーフライはとらんとなあ。一方、中日の守備はほんとうに堅い。

ホームランは金で買えるが、守備の連携はそうはいかないということだろう。

感動のあまり、「川上」詰を創作。



「川」の56が埋まってないのがちょっと痛いか。


『妖星伝 3』(半村良、講談社文庫)

2004年08月09日(月)

山田風太郎みたいな忍術ものに平井和正みたいな宇宙人との戦いを加えた伝奇スペクタクルも、外道皇帝が揃って急展開かと思ったら、今度は天道尼だと。


いつになったら収束するのかなあと思っていたら、なんと詰将棋「将軍詰」が出現!



なんだ、『象棊攻格』第45番 かぁ。

これが鬼道の黄金城のありかの謎を解くカギなんだそうだけど・・・それにしても話の先が見えてこないなあ。



島根原発で火災、美浜原発で蒸気噴出・・・うーむ、長崎原爆忌の日にたてつづけにこんなことが起こるとは。

原子力の怖さを忘れられかけている私たちに対する原爆犠牲者の警告なのかもしれない。



そういえば、先月お亡くなりになった俳人・原子公平氏の喪主は長男の力氏だったらしい。

コウヘイ氏はウケを狙ったのだろうか。


トランプの王家悲しげ四月馬鹿 (原子公平 「風媒の歌」より)


あまり確かな記憶ではないけれど、この句は昔、詰パラのフェアリーランドで紹介されていたように思う。



四月馬鹿といえば、Popeyeに入っているAprilChessというフェアリーコンディションの内容がわからないので、ネットで検索してみたら、こんな SPG in 4 が見つかった。

http://www.auschess.org.au/columns/sh/sh160400.htm


さらにびっくりしたのが、ここのサイトを彷徨うと、こんな記事があって、

http://www.auschess.org.au/columns/various/varients.htm

ここでBughouseとCrazyhouseが紹介されている。

この2つのルールは、いずれも、今年のチェス世界大会のサイトで紹介されているルールではないか!(Crazyhouseは今年の酒ツアニーのルール)


それにしても、「Crazyhouseは駒を取るたびに色を変えるために、スペアの駒と取替えないといけない」というのにはワロタ。まあそうなんだけど。


『小倉昌男の福祉革命』(建野友保、小学館文庫)

2004年08月08日(日)

サンデー・モーニングで2人の年寄りが、喝!と、かますコーナーがある。

たいてい単純かつ我田引水なのだが、今日はひどかった。

というのも、昨日の高校野球の天理−青森山田戦で、サヨナラのシーンで青森山田のレフトに対して「取れたかもね。彼はこれから一生・・・」と言いかけた。

一生て、なんやねん?こいつらこそ喝!である。



島八段は本日、JT日本シリーズで藤井九段に勝利とのこと。

http://hobby.nikkei.co.jp/shogi/news/

これで、通算600勝達成と思う。

約半年くらいはかかったのではないだろうか。お疲れ様でした。

というわけで立体曲詰で「600」を。


(杏=成香)


7手目と9手目の手順前後が利きそう。うーむ。


『豹頭王の行方』(栗本薫、早川文庫)

2004年08月07日(土)

アジア杯は日本が快勝。これで連覇ですか。たいしたもんです。



渡辺五段のお子さんのお名前は「柊(しゅう)」に決定とのこと。

なんかカッコイイ名前だが、ヒイラギは将棋の駒の材料になるというから、そこらへんにいわれがあるのだろうか。

(てことは、女の子だったら、カヤちゃんとかカツラちゃんとかになっていたのかも?)


『二階堂警視の呪縛』(斎藤栄、光文社文庫)

2004年08月06日(金)

女王戦という架空の女流タイトル戦で、「玉」「王」の代わりに「女王」駒をロイヤルとして使ったら、それを掴んだとたんに金縛りに遭って着手できずに時間切れで負けの椿事。

例によってどうでもいい連続殺人事件が発生し、やがて女流タイトル戦と絡んでいく展開。トリックはまあちょっと意外かも。


ところで、「女王」駒は著者斎藤氏が実際に将棋連盟に寄贈したんだそうな。しかもそれを企画の女流対局で使用したとのこと。

そんなフェアリー将棋の企画があったのかあ(ぇ。


たしかに「王」の代わりに「女王」を使っても手順はあまり変わらない。

たとえばこんなふうに。


H#2 b)Black King -> Black Royal Queen


a)もb)も黒はロイヤル駒を2回動かし、白は1手目ナイトによるチェック、2手目はルークでとどめと、手順はあまり変わらない。



日経の観戦記。

河口氏はよほど丸山元名人が嫌いなのか。暑さか寄る年波かでどうかしているようだ。

丸山×堀口(一)戦の継ぎ盤検討で、若手棋士達が丸山やや有利、と評価していることに対して、


どうやら、丸山と堀口とでは丸山がまだ上と見ているらしい。


などと。

おいおいおいおい、丸山は九段でA級棋士で元名人・棋王。堀口は七段でB1で元朝日選手権者。

「まだ上」もなにも、通算勝率でも優勝回数でもプロ入りもなんでもかんでも、丸山のほうが明らかに上ではないか。


『リアルワールド』(桐野夏生、集英社)

2004年08月05日(木)

最近流行の、というとアレだが少年犯罪モノ。軽くまとめた感じ。

ただなんか『OUT』の影響を受けた普通の作家の作品みたいな感じもする。

主婦の変わりに女子高生を配置して、犯罪と異常心理を絡めてどうよ、といったところか。

ところが舞城王太郎の少年像のほうがリアルに感じる、という私はリアルな感覚がすでに無いのかも。



健康診断の結果が来た。

去年28.2もあったBMIが24.4に。

中性脂肪は232から95に。

GPTは118と正常値の倍以上あったのだが、それが29に。

γ-GPTも、95とやばかったのが39に。

まあ、要するに、ダイエットが成功したわけで。今はリバウンドの恐怖に耐えている次第。



『ケルベロス第五の首』刊行記念 柳下毅一郎氏&若島先生のトークショーを見に行く。

ディープでマニアックなSF文学談義で、ついてけねえ!と思ってたら周り50人くらいのお客さんはみんなわかってるみたい。うーむ。

とりあえず勉強のために『ケルベロス』を購入。



王位戦は羽生連勝。

打ち込まれた飛車に対して、自陣に金を打って追い返し、玉の固さを武器に縦横無尽の捌きの将棋。なんか、中飛車にした谷川王位以上に、羽生王座のほうが中飛車らしい奔放な指し回しだったような気がする。

王座戦で最強の挑戦者を迎えているだけに、王位戦は相当本気なのかも。


『「神田川」見立て殺人』(鯨統一郎、小学館)

2004年08月04日(水)

これくらい徹底してむちゃくちゃのほうが、この作者らしいのかもしれない。

理屈抜きに楽しめる、というか、理屈というよりこれは屁理屈というものなのだろうけど。



王位戦第3局は第2局に引き続き谷川王位の中飛車。谷川王位は最近振り飛車が多いような気がする。

今回は金を早く上がっているけれど、もしかしたら前局みたいな銀の突進に備えたのかも。

明日以降ねじりあいになりそうで楽しみ。



王位戦は中日スポーツによる中継。それにして中日は劇的に勝つなあ。

今日は大魔神佐々木に日本球界復帰後初の黒星をくらわせたわけで、ホントたいしたものである。



王位戦といえば女流王位戦のほうは、矢内女流が挑決へ進出とのこと。

しかもそのときの勝利で四段昇段。

おめでとうございます。というわけで「リエコ4」を。



全体の文字のバランスと、4の形がちょっと変。


『自由殺人』(大石圭、角川ホラー文庫)

2004年08月03日(火)

日経新聞の夕刊は今日から丸山VS堀口(一)戦だが、解説の河口氏がとんでもないことを書いている。


丸山九段がかつて名人になったことに触れて、


「この時、神に選ばれし者が名人になる、といった通説が覆され、将棋界がすこし変わったのである。」


などと。


これはひどいなあ。そこまで書くかな。

これだけを読むと、丸山「名人」がそうとうフロックだったように思う方もおられるようだが、丸山名人は翌年アノ谷川王位の挑戦を、しっかり退けている。

名人を神が選ぶのかどうかは知らないが、決してたまたま名人になったというわけではなくて、ある意味一時代を築いた棋士なのだ。


私が子供の頃は、名人といえば大山・中原だったわけで、「名人とは君臨する者」といったイメージがある。

だから、あれくらい君臨しなくてもいいけれど、「名人は防衛するものだ」という感じがあった。

だから、私にとって、「通説」が覆されたのは、「加藤名人が一期で名人位を明け渡した」谷川名人誕生のときだと思う。

森内名人も(まだ)防衛できてはいないが、ちゃんと取り返している。



世界大会のページに、「Champagne Tourney」の課題がアップされている。

http://www.aloofhosting.com/wccc2004/champagne/champagne.html

優勝者にはシャンパンが贈られるこのツアニー(課題創作競争)、みなさんもチャレンジしてみては如何?



王座戦挑戦者決定戦が行われ、森内三冠が渡辺五段を下して挑戦権を得た。

連続挑戦ならず、残念だ。


『黒い薔薇』(フィリップ・マーゴリン、ハヤカワ文庫)

2004年08月02日(月)

原題は「黒い薔薇」ではなく、それと一緒に残される「去れど忘れず」なんだけど。

どっちにしても、その遺留品の謎が空振っていて、風呂敷を広げた割にはいまひとつ後半うまくない。

こういうのを読むと、ディーヴァーは上手いなあ、と思う。


そうはいっても、黒い薔薇のプロブレムでも作ってみるかな。

a2は黒のローズ。動きはこちら

(以前の日記の図は間違っていたので訂正)


H#2 Sentinelles RepublicanChess AntiAndernachChess

Rose a2


手数が短くて単一解なので、そんなにむずかしくなく解答にたどりつけると思う。



将棋世界と詰パラが到来。


将棋世界の明先生のコーナーで、祝賀曲詰を丁寧に解説いただいたのには恐縮至極。

載せていただいただけでも十分なのに、このように扱っていただくのは作者としてもたいへん嬉しいものです。

どうも、ありがとうございました。


『食べるクスリ』(ジーン・カーパー、角川ハルキ文庫)

2004年08月01日(日)

この本によると、不眠症にはミルクというのは科学的には誤りなんだそうな。

むしろ脳が活性化し、覚醒化させるのだと。

ふむう。これからは眠気覚ましには熱いミルクだな。



昨日はノーヒットで心配していたが、イチロー新記録とは。いや相変わらずスゴい。


と、いうわけで、イチローの月間51安打を記念して、16(イチロー)リーパーのフェアリープロブレムを。

ヒット51本、ということで、「H=51」(ヘルプステイルメイト51手)にしてみた。


H=51 BlackUltraSchachZwang(No Black King)

×=Hole

16=16リーパー

r16=ロイヤル16リーパー



金本の記録もすごい。

でも私的には、川相のサヨナラ打が感動的だった。

中日は1試合1試合が総力戦なのだなあ。

サンデーモーニングでは、巨人戦の視聴率の低下をネタに、選手がプロの技を魅せないのが野球離れの原因いかんとか張本が言っていたが、巨人以外の選手はみな頑張ってると思う。

もっとも、巨人の方々も試合に出ている方は頑張っているが、監督とかオーナーがファンを離れさせているのではないかな。


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