『アジアの岸辺』(トマス・M・ディッシュ、国書刊行会)

2005年01月31日(月)

超絶技巧のニュー・ウェーヴSF。若島正編。

ということなんだけど、うーむ。もひとつわからんかったのが多いなぁ。

こないだティム・バートン版『猿の惑星』を観たこともあって、『犯ルの惑星』はオチを予想できたけど、あんま支持したくないなあ(て、これは誤読か)。

また、若島先生訳の話に「少ない持駒をいちばんうまく使う手を考えるだけの時間はあった」という表現があったのは詰将棋作家らしい、というか。(←そういう感想が詰将棋作家らしい)



女流名人戦第2局は千葉三段が勝ちタイに。並べた感じでは、中盤の角の活躍で流れを掴み、そのまま押し切ったという感じ。

清水VS千葉はこれで18勝12敗だそうで、意外に拮抗しているんだなあ、という気がする。

実は苦手にしているのかも。



『オヤジギャル』という流行語を生んだ漫画家の中尊寺ゆつこさんが31日午前急逝とのこと。

享年42歳とのことで、あまりにも早すぎる。もっともオヤジギャルにとって42歳は厄年なのかも。


実は氏の作品をあまり読んでいないのだが、日経新聞に連載されていた蘭子課長のマンガは面白かった。うちの会社の宣伝用イラストを書いていただいたこともある。ご冥福を祈って、『ユツコ』詰を。7手詰。



『2099 (5)メルトダウン』(ジョン・ピール、偕成社)

2005年01月30日(日)

NHK杯は田村流けんか殺法を佐藤緻密流が殲滅。

あまりにも早く終わったので、感想戦の最初に、千葉女流が、「27分ほど時間がございますので」を、半ば吹きだしそうに発言していた。



千駄ヶ谷の将棋会館に赴き、内藤先生の『図式百番』と週刊将棋を購入。

まだ読んでないが、少なくともこの図式百番は、プロ棋士が出した作品集のなかで、もっとも値段が高いことは間違いない。

週刊将棋にも1ページ割いて宣伝されている。

そこで内藤先生は、「図式」と「詰将棋」の違いについて、


両者はどう違うか。図式も同じ詰将棋だが、これには歴史的な香りと至上の者に捧げるという趣がある。本書は、私にとって至上の存在である看寿に献上するという意味合いから僭越をかえりみずこの言葉を使わせてもらうことにした。


うーむ。要するに、古風な作品を故人に捧げれば図式という趣になるということか。


ところで、見た感じでは、看寿に捧げるというより、初代大橋宗桂に捧げる、といったほうがピンとくるような、実戦形で構想っぽくないものが多いように思えた。



週刊将棋の「図式百番」の記事の隣りは浦野七段と詰将棋ロータリーで、さながらこの見開きは、週刊将棋ならぬ週刊詰将棋か、とも思わせる。

このほか、この号には「詰将棋解答選手権」のお知らせも載っている。

今年の選手権は宣伝がけっこうよく出ているように思う。

ただ、なぜかここでも、「出題:小林敏樹、山田康平、若島正」になっている。

上田さんを忘れ(ry


『競馬式』(岡本眞一郎、全日本詰将棋連盟)

2005年01月29日(土)

「不成の岡本」の作品集。

作品の配順が、「不成第1番(第九番)」と書いてあって、解説では第九番目に配置されているという変な体裁。

まあそれはともかく、不成の構想作を、よくもまあこんなにいろいろと、しかも非常に上手く創れるものだなあと思う。

とりあえずひととおりやっているので、打歩詰絡みの不成の構想作を創ろうという方は、これはチェックしておいたほうがいいと思う。



キョンキョン友人宅から朝帰りだった!…接触事故

http://news.fs.biglobe.ne.jp/entertain/fj050129-320050129012.html


充実した独身生活なのだそうで。。。「キョン2(キョンキョン)」詰でも創ってみるかな。


全=成銀、圭=成桂。15手詰。


しかし、午後1時過ぎなら朝帰りというほどでもないと思うけど。

ちなみに私も今日は友人宅で飲んで帰りは終電がなくなった。当然午後1時過ぎ。この定義なら、私も朝帰りだなあ。

念のため書いておくと、友人宅といっても、結婚してさきほど新居を構えられた友人宅の家庭訪問なので、別に独身生活を充実させているというわけではない。悪しからず。



掲示板で指摘されたことだが、上の見解は私の勘違いだったようだ。そもそも午後1時を午前1時と混同していた。まあ面白いのでそのままにしておく。


『白い兎が逃げる』(有栖川有栖、カッパノベルス)

2005年01月28日(金)

粒揃いの好篇集。初期とはずいぶん文体が変わったなあ、と思った。軽快な関西弁と小味の効いたロジカルなトリックは相変わらずで播(・∀・)イイ!!



海老沢顧問はあっというまに辞任ですか。最後の最後までダメダメな経営者の見本でしたな。昨日のうちに詰将棋を創っておいてよかった。



あっというまといえば、王将戦第3局は午後3時45分に終局とのこと。

うーむ。さすがに森内名人は絶不調なんでしょうな。



第2回詰将棋選手権の記事が毎日のサイトに載っていたのを、いまさら見つけた。


http://www.mainichi-msn.co.jp/shakai/gakugei/shougi/news/20050121ddm010040141000c.html


しかし、なんかタイトルは、「3月6日、東京都北区の滝野川会館で…」というはっきりしないものだ。なんで?

まあそれはいいんだけど、「出題者は小林敏樹、山田康平、若島正の3氏」って。

上田さんを忘れるなあああっ!


『夜更けのエントロピー』(ダン・シモンズ、河出書房新社)

2005年01月27日(木)

『殺戮のチェス・ゲーム』のダン・シモンズの短編集。

うわ、これ読んだことあるよ〜という作品もあったが、それは、『妖魔の宴 ドラキュラ編』(菊地秀行監修、竹書房文庫)に収録されている作品だった。


ところで、最後の『バンコクに死す』を読んでから、ここ見るとこわー。


世界一舌の長い少女の写真 エェッ!?(* □ )~~~


それにしても、この本、表紙はこんなにほのぼのとしているのに、中味はグロに次ぐグロで唖然とさせられること請け合いである。



しかし、唖然とさせられるといえば、やっぱりこれですな。


海老沢氏、NHK顧問に=放送総局長は出田理事が職務代行

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20050127-00000317-jij-soci


だいたい、退職金が出ることすら庶民は納得していないというのに、他の首脳陣もいっしょに就任とはねえ。

まあ、なんというか、現在の逆風に耐えて、顧問就任というのは、なかなかたいしたものなのかもしれない。

就任祝いに詰将棋でもつくってみるか。


圭=成桂、全=成銀


どうもつまらん。詰将棋と同じくとっとと詰まされてくださいな。


『現代中国文学選集8 阿城』(徳間文庫)

2005年01月26日(水)

いずれも文革後の中国で素朴かつまじめに生きる青年を描いた話。

そのうちの最初の『チャンピオン』の原題はなんと『棋王』。

中国将棋の実力のある青年のお話である。


将棋好きでなかなかの腕前と評判の彼はあるとき、地方の名棋士を紹介してもらったところ、その棋士は彼に会うと挨拶もそこそこに宋代の詰将棋を出題した。

それを彼がすらすら解いたので棋士はびっくりして、弟子にならないかと誘うと、

「先生はこれを解いたのですか」グッとつまってその棋士は「まだだ」(情けなあ)「ではぼくがあなたの弟子になるいわれはありませんね。」

まあ、もっともな話ではあるが、その態度を「謙虚というもの知らん」と評されたりで、結局世渡りがうまくない。

ただそれでも彼は純粋に、将棋道を精進し、ある大会の入賞者相手に9面指しをやってのけ、ある境地にいたる。

人はなんのために生きるのか、という悟りだ。

うーむ。

まじめな話。

将棋指しといえば、やくざ・くすぶり・道楽者といったラベルが貼られる日本では、こういう話はあまりないなあ。


ところで、中国将棋の残局というのは、ないではない。ただ、キングが窮屈なこともあるので、あまりすごいのはなさそう。



昨日の掲示板に、ルーマニア大会の結果も貼られていた。

それによると、

1.Eric Huber 52,5

2.Vlaicu Crisan 48,5

とのこと。うーむ。世界のレベルは高いっす。


『ふりだしに戻る 下』(ジャック・フィニイ、角川文庫)

2005年01月25日(火)

時間旅行テーマのSFだが、時間旅行の原理がなんともユーモラスというか、お手軽というか。

例によって行き先でいろいろやっかいごとが持ち上がって・・・という展開。まずまずか。



京都民報の2月分の原稿を送付。

なんかちょっと新聞には辛いのも入っているような気がするが、まあいいか。



23日のソルビング・コンテストのフランスの結果が、コントローラーのカイロード氏により、以下のBBSに報告されている。


France Echecs http://www.france-echecs.com/index.php?mode=showComment&art=20050123225331810


おお、現時点で吉岡君の得点は世界第2位タイだ。

問題についての議論もなされているので、ご参考。(フランス語だけど)


『ふりだしに戻る 上』(ジャック・フィニイ、角川文庫)

2005年01月24日(月)

橋本哲氏の作品をChessBaseで検索(A='Hashimoto' と入力して検索すればよい)すると、61作ヒットした。

うーむ。さすが。

なかには、昨日見せていただいたものも含まれる。

ただ、これ↓はまだ入ってなかったような。


Satoshi Hashimoto

Phenix 2000

SPG in 20.  (14+14)


よっぱらった橋本氏が「これがなんでプライズにならんのだ〜」と、嘆いていたが、単に受賞者の発表がまだなだけなのだそうな。

まあ、プライズは固いだろう。スペシャルか1st.かというのは知らないけど。


『阿部重治郎の大道詰将棋70年』(阿部重治郎、北海道将棋連盟)

2005年01月23日(日)

この本は、大道詰将棋の面白さというより、作者の大道詰将棋にかかわる文章が楽しく読めた。

大道詰将棋自体は、そんなに面白いのはなかったように思う。ただ、97手の大道棋には驚かされた。(加藤徹氏、平成12年発表作)



第1回国際ソルビング・コンテストが大田区の産業会館PIOで開催された。

これは、毎年世界大会などで行われているチェス・プロブレムのソルビング競技を、世界25カ国同時で開催するという試行的企画で、日本に居ながらにして、自分の実力を世界と比較できるという、希有なイベントなのである。

JCPSとJCAとの共同開催で、渡井会長がお見えになっていた。コントローラは、若島先生と、橋本JCPS会長と、私。

出題は、2時間で、#2,#3,#n,study,S#n,H#n 6問。これが午前と午後の2回行い、12問で解けた数と時間を競う。

そんなめちゃくちゃな難問はなかったように思うが、採点する側としては、メインラインがはっきりしないのもあったように思う。

まあそれはともかく、競技参加者は13名!!と、思っていたより多いと感じた。日本の解答競技は、今後さらなる進展が、期待できると思う。

成績は、プロパラUコース(UはUedaの略)担当の日本プロブレム界期待の星、吉岡君が2位以下を引き離して好成績で優勝。

2位は真鍋氏、3位は花田氏となった。


(大会ギャラリー。左上:渡井JCA会長の挨拶。そばに若島先生。右上&左下:大会の模様。右下:見事1位に輝いた吉岡君。)


大会後の打ち上げでは、すっかりできあがった橋本会長が、矢つぎばやにレトロの問題を出題し、それを行き当たり場当たりで解く、といった展開。

どうせむちゃくちゃなテーマ(一段目のすべての駒のスイッチバックとか)をやっちゃうんだろう、とおもったら、やっぱりそれだったりで、あいかわらずとんでもない人だなあ。


『きみとぼくの壊れた世界』(西尾維新、講談社)

2005年01月22日(土)

うだうだやってるわりには、展開が遅いという、あまり私の好みではない展開で、解決もすっきりしないのだけれど、このミステリの特異性は、登場人物の半分以上が将棋を知っているところにある。

(↑おいおい)


作品中でも、こんな感じの問答がある(原文と同じではない)。


「将棋で一番強い囲いはなんだ?」「それは状況次第だろ。」


周囲の勢力次第で、どの囲いが強いかどうかが決まる、ということだ。うーむ。穴熊、といってしまいそうだけど。


「それじゃあ、一番弱い囲いはなんだ」「どんな囲いでも弱くなる。それは、王手をかけたときだ。攻撃をした瞬間にスキができる」


などと。しかし、それは別のスポーツの話ではないかと思うのだが。


まあそれはともかく、シスコンの主人公が、妹と将棋をするときに、可愛い妹にわざと負けてあげるためのルールとして、パスを導入した、というあたりは面白い。

将棋でパスほど無用のルールはないだろうから。


しかし、将棋でも、ときにはパスが出来たほうが勝ち、という状況が、ありえなくはない。たとえばこんなふうに。



『夫婦茶碗』(町田康、新潮社)

2005年01月21日(金)

お医者さんに、去年の今ごろも風邪を引いていたことを指摘される。うーむ。

正月で気がゆるんでいるスキに、ぐっと寒くなったら弱いのかなあ。


北村さんから阿倍さんの新著と同人室だよりが届く。

次の課題は「21桂配置」なんだそうな。

「平凡な課題・・・と胸をなで下ろすようでは、実力作家集団の名に反するのである。乞奮励努力」とあるけど、ぜんぜん平凡ではないと思う。

21桂配置、というのは、結構難しい。

ためしにやってみたが、15手目54桂を消すために、55とが必要になってしまった。

しかも、16手目43玉が変同が。

うーむ。



あ、「21桂がある」って・・・21桂以外を置いてもいいのかー。平凡な課題、というか、課題以前だよなあ。


『ウーザック沼の死体』(シャーロット・マクラウド、扶桑社ミステリー文庫)

2005年01月20日(木)

昨日のアーサー・ヘイリーに続き、この作者も最近お亡くなりになられた方。

のどかな大学のある田舎町に起こる殺人事件という、なんともクリスティぽい状況からクリスティっぽい展開が。ただ解決はちょっとね、って感じ。いくつか読むと違ってくるのかも。



どうやら風邪を引いたみたいだ。明日医者行こう。


『大空港 下』(アーサー・ヘイリー、ハヤカワ文庫)

2005年01月19日(水)

空港と言う舞台の関係者を、これほどまでにうまく話にからめるものだなあ。すべて計算つくされた感。完成品といってもいいと思う。



週刊将棋には、橋本孝治氏の記事が。

本文ではミクロコスモスやイオニゼーションの功績をたたえているけれど、なぜか紹介している図は20年前の三段曲詰。

ぜんぜん違う種類の作品をなぜ?ほかに、短編はなかったのかなあ。


その「SOS」は、中央でできているのがウリか。

スイッチバックを含むあたりは、私が去年作った「OSO」詰(11月17日の日記を参照)に、雰囲気似ている。

私のは大関武双山引退にあたり創作したわけだが、この作を創作した状況下にはちょっと興味がある。いやもちろん、ご自身が何かで遭難して助けを求めるために創った、とかではないでしょうが。


大関と言えば、魁皇、休場してますな。綱取りから一転して大関カド番とは。

そして明日にも優勝決定って。。。まだ、木曜ですけど?



イチロー、日本復帰なら中日!?

http://www.nikkansports.com/ns/baseball/mlb/p-bb-tp2-050119-0011.html


おおお、キタ━ヽ(=゚ω゚)人(´・ω・`)人( ´∀`)人( ;´Д`)人(゚∀゚)人(´-`)人(・A・)丿━ !!!

「僕がいたブルーウェーブはないわけだから」って、まあ確かにないんですけど。

オリックスは名前を「オリックス・バファローズ」にして失敗でしたな。「近鉄・ブルーウェーブ」にしてたらイチロー戻ってきたかもw


こうしてみると、命名って大事ですな。


『大空港 上』(アーサー・ヘイリー、ハヤカワ文庫)

2005年01月18日(火)

昨年11月にお亡くなりになったアーサー・ヘイリーのベストセラー。

これを書いた翌年、氏はバハマに移住したという。

なにせ、収入の9割が課税されてしまう状況になっていたというから、すごかったんだろうなあ。



ビジネスジャンプで『外道戦記』なる将棋ものの連載が始まった。

http://bj.shueisha.co.jp/article/gedou/index.html


読んでみたが、今の場合、アマチュアがプロに勝つというのは珍しくも無く、また、そういうアマチュアは、こんな「やさぐれ」た方ではなく、フツーの学生さんとか社会人であり、ちょっと話として時代遅れかなあと感じた。

この話の森八段みたいな感じがむしろ今のアマチュアなんではないか?

そして、暗くて古いものというのが・・・


まあ、それはともかく、上のサイトの詰将棋は、協力/ (社)日本将棋連盟 とのことだが、1つ図面が間違っている。

ただしくは、こんな図・・・だったっけ?



うーむ。56となんて無かったような。それに5手詰じゃないしw


『悪問だらけの大学入試』(丹羽健夫、集英社新書)

2005年01月17日(月)

センター試験もごたごたあって、旬の話題なので読んでみた。

河合塾関係者による大学入試問題への批判書なのだが、「予備校にとって入試問題は大切な営業基盤である」(本文15ページ)というお考えの方々からの書き方なので、話半分に聞かざるをえない。


しかも、よく見るとおかしい。

たとえば、数学の悪問として、こんな問題が紹介されている。


(国立大学 理学部(前期)98年度)

「nを2より大きい自然数とするとき、x^n+y^n=z^nを満たす整数解x,y,z(xyz≠0)は存在しない」というのはフェルマーの最終定理として有名である。しかし多くの数学者の努力にもかかわらず一般に証明されていなかった。ところが1995年この定理の証明がワイルスの100ページを超える大論文と、テイラーとの共著論文により与えられた。

当然、x^3+y^3=z^3を満たす整数解x,y,zは存在しない。

さて、ここではフェルマーの定理を知らないものとして、次を証明せよ。

x,y,zを0でない整数とし、もしも等式x^3+y^3=z^3が成立しているならば、x,y,zのうち少なくとも一つは3の倍数である。


これについて、この本の作者は、


問題文の前半で「nを2より大きい自然数とするとき、x^n+y^n=z^nを満たす整数解x,y,z(xyz≠0)は存在しない」と言っているにもかかわらず、後半では「あるものとして」解かせているのがおかしい。「ない」ことの証明になるのならばともかく、本問の設定は不自然である。


などとコメントしている。

しかし、数学では、「背理法」で証明する際には、事実と違う仮定に基づき計算するのが常道だ。だから、こういう論証ができる能力は、数学の素養に必要なことであり、逆に言えば、こういう問題を『悪問』とか不自然さとかを感じる方は、はっきり言って数学には向いていないと思う。

もちろん、この著者は、「「ない」ことの証明になるのならばともかく」と、論旨の逃げ道を作っている。

おいおい、「ない」ことの証明は「100ページを超える大論文」なんだってば。無茶言うなよなあ。

さらに、この問題ではちゃあんと、「知らないものとして」と断っているから、別段不自然ではないと思う。

むしろ、学生に数学史上の偉業と、柔軟で豊かな着想を与える、親切な良問ではないか。

これを『悪問』と言う方が親から金吸い上げて受験生に良識めいたものを授けて大学に叩き込んでいるわけで。



瀬川アマ、銀河戦で大内九段を破り、4連勝ですか。

前回も3連勝だったし、もはや「そこらのプロより強い」というのは、明白な事実なんでしょうな。



若島正・評 『日本将棋用語事典』=原田泰夫・監修

http://www.mainichi-msn.co.jp/shakai/gakugei/shougi/news/20050116ddm015070114000c.htm


たとえば、ゴルフ用語事典だったらば、「イーグル」「ドロー」「テンプラ」「ティー」「グリーン」「OB」「アドレス」というような、普通とはちょっと違う使い方の用語があって、日本語に豊かな彩りを与えている。

ただ、こういうゴルフ用語と将棋用語とでは、その必要性にだいぶ違いがある。

素人ゴルファーでも打ったら「フォアー!」と叫ぶし、うまく寄せたら「オーケー」とか言うのは、そういうコトバが、プレーをスムーズにするからだが、ここで挙げられている将棋用語「味消し」「余している」「面白い」「辛(から)い」「しかりつける」などは、将棋を指すことには直接必要な言葉ではないし、普通の用語というより、「専門用語」、あるいは「隠語」といったところなのでは。

読んでみないとわからないけれど、『将棋隠語事典』なのかも。


ところで、「パンツを脱ぐ」とはいかなる意味か、考えていると詰将棋ができた。



23手詰。いきなりパンツを脱いでは詰まないので注意。


『2099 (4)反乱』(ジョン・ピール、偕成社)

2005年01月16日(日)

センター試験の問題がある教科書に掲載されていた文とまんま同じで、類似の問題も載っていたらしい。

詰将棋でいうなら、類似作ですな。

ひどいなーとは思うが、よく見たら2000年発行の教科書だから、あまり影響はないんじゃないかなあ。



詰将棋解答選手権も、出題側にミスがあってはならない。(実は去年はあった)

と、いうわけで、出題図のチェックを行う。てゆーか、解いてみる。

面白い。

難しいだけのイジワルな問題だってあっても良さそうなものだが(はっきり言って、そういうのは配置をセッティングして、柿木先生に答えを見つけてもらう、とかでできるし)、そんなのはまったくない。

だから、解き易い。解いて感動できる。

ひとりでも多くの人に、これを感じ取って欲しいものだと思う。



NHK杯は先崎有利に見えたが、終盤の入口で悪手が出て久保八段が一気に逆転勝ち。有利といっても、穴熊の体制は崩れていたわけだから、さほどではなかったのかも。


ところで、今日のNHK杯の解説は佐藤棋聖と千葉三段だったのだけど、放送のオープニングに、棋士が着手するシーンがあって、最後に久保NHK杯選手権者がシメるのだが、それについて、佐藤棋聖は、「優勝すると、毎回最後に出る役になっていてうらやましい」とかなんとか言っていた。

それに対し、千葉女流は「佐藤先生も、毎回出ているじゃないですか。その他大勢で」などと。

おいおい。その他大勢じゃなくてタイトル保持者だから出てるのだろーに。


そういう大言は自分もタイトルとってから・・・

・・・女流名人戦第1局は、清水三冠が千葉女流を下して先勝。

だめぽじゃん。



ちなみに、朝日オープン(http://www.asahi.com/shougi/)で、上記の詰将棋解答選手権者・宮田敦史五段と、上記のNHK杯選手権者・久保利明八段が戦い、「スーパーあつし君」宮田五段が勝利している。旋風を巻き起こすかも。


『ぼくらは虚空に夜を視る』(上遠野浩平、徳間デュアル文庫)

2005年01月15日(土)

まずまず面白いんだけど、どうも『マトリックス』とカブってしまうなあ。

『マトリックス』でザイオン側とマシーン側の、対決が明確に人類の運命を賭けたレベルで語られるようになった頃には、この作品は書かれていたわけだから、時期からして、たまたま似た設定になってしまっただけなんだろうけど。

これはあれ以上にぶっとんだ設定になっている。

そういう意味では、たいしたものだ。

ラストはいまいちだが、マトリックスもいまいちだったし。



第2回詰将棋解答選手権が、3月6日に開催される。


案内はこちら→http://www.wombat.zaq.ne.jp/propara/solving/announcement.html


ちなみに、宮田敦史プロが制した第1回の結果はこちら→http://www.wombat.zaq.ne.jp/propara/solving/SolvingShogi1.htm


今回も最高の作品が揃ったと思う。

センター試験も今日から始まったが、大会会場はまさしく試験・・・というより、将棋の名人戦のように静謐な空間だ。

みなさんもそこで全頭脳を詰将棋の解図に注ぎ込んでみませんか?今回はチャンピオン戦とは別に、一般戦も開催されます。ご期待を!



まもなく阪神大震災から10年とのことで、NHKが特番をやっていて、高村薫が谷川名人にインタビューしていた。

番組を見た感じ、10年たっても復興していないという声多し。

行政も復興宣言なんて出せない、と。


神戸はもう大丈夫ですよと胸を張れる日が来れば、現在、さらに強烈な状況になっているところも、勇気が湧いてくるのではないか。

神戸と、またインドネシア・スマトラ沖地震の各国へ、早期の復興を祈りつつ、「フッコウ」詰を。



13手詰。「復興」ということで、玉が元の位置に復帰して詰むようにしてみた。


『孤独の歌声』(天童荒太、新潮文庫)

2005年01月14日(金)

杉田かおる、結婚ですか。

ウィキペディアのプロフィール、なかなか波乱万丈。

http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%9D%89%E7%94%B0%E3%81%8B%E3%81%8A%E3%82%8B

昨日の、12歳の内藤先生の作品もすごかったが、この方もそのころから、たいしたものだったのですな。

すごい玉の輿なんだそうで。おめでとうございます。

とりあえず、祝賀詰を作ってみた。27手詰。




ところで、一身上の都合でプロブレム・パラダイスの担当を降りることになった。

残念だけど、仕事の都合なので、まあ仕方がないなあ。

正月の更新停止は、完全に正月病(怠け癖)だけど、今後、仕事の都合でちょっと更新停止ということもありそう。


『棋士・その世界』(中平邦彦、講談社)

2005年01月13日(木)

ひと昔前の将棋指しの話。

アマとプロの差が最も激しい、勝負にならない、とか書いてあり、隔世の感がある。

著者は関西在住だったためか、関西の棋士の話題が多いように感じた。

内藤九段の12歳のときの作品が載っていた。


内藤國雄作(59手詰)


12歳でこれほどの作をものにするとは、さすがだと思う。


『ブレイン・ドラッグ』(アラン・グリン、文春文庫)

2005年01月12日(水)

関西将棋会館ホームページに、「詰-1グランプリ‘04」の1回戦の結果が掲載されている。

http://www.kansai-shogi.com/event/t1-r1.htm

これはどうやら、ソルビング・ショウみたいに1対1でやる早解き競争のようだ。

ただ、詰将棋だと、解答用紙に記入という段取りになるので、#2のキーを競うソルビング・ショウに比べると、ショウとしての緊迫感には欠けるかなあ。


ちなみに、プロブレム・パラダイスの最新号の菊田氏による大会報告でも、ソルビング・ショウについて、「どうでも良いことですが、今はスイッチを押すと片方のランプがつくだけで非常に地味なので、アメリカ横断ウルトラクイズの早押しハットがあればいいと思いました。来年誰かもってきませんか?」などと書かれている。

まあ、ソルビング・ショウはそんな感じなのだ。



ちなみに、詰将棋解答選手権は今年も開催される。出題は、上田吉一・若島正・小林敏樹・あと私というメンバー。

私や若島先生は、今回はあんまりたくさん作っていないこともあり、上田・小林中心になるかも。

開催日は3月6日(日)とのこと。参加者が増えますように。



王将戦は羽生が銀損の攻めを通して先勝。

実は森内王将は不調なのかも。というか、強すぎたためにスケジュールがタイトになっているためか?

まあ、たぶんもともと森内が名人・竜王を取って最強と称されたころも、羽生とはそんなに差があったわけではなかったのだろうけど。


『盗聴』(真保裕一、講談社文庫)

2005年01月11日(火)

Phenixが到来。例によって4冊分のボリューム。

131号は解説と新作出題中心。

132号と133号は合併号で各賞のお知らせ中心。2003年の若島先生50歳記念ツアニーの結果もいまごろ載っている。

134号は評論中心。

ところで、ひとつくらいは解いてみようと、新作の中のM.Caillaud氏(カイロード氏についてはカイヨーあるいはケイヨーが近いそうだけど、日本人はカイロードでいいと思う。なぜならそのほうが日本語ではカッコいいから。文句のある人は明日から北京のことをベイジンと書きなさい)のS#7を解いてみる。


M.Caillaud

Phenix issue131

S#7


おかしい・・・どうしてこんなに一本道なんだ?

しつっこくf6にナイトを捨ててけば詰んでしまうではないか。

なにか見落としでもあるのかな?


口直し、というわけでもないが、C.Feather氏のH#2を解く。こちらはわかりやすくて美味しかった。


C.Feather

Phenix issue131

H#2 3sols.



青色LED訴訟は8億4000万円支払いで和解成立ですか。

ちょっと不思議なのは、金額の根拠が、「これ以上払うと会社が潰れるから」ということなんだそうな。

発明対価としては、200億円とも600億円とも。


しかし、これはどうなんだろう?

例えば金融機関の運用担当者とかで、会社に数億の収益貢献をしたとしても、おいそれと給料には反映されない。せいぜいボーナスがちょっと上乗せされるくらいで、億円単位のギャラはありえない。

それはなぜかというと、ノーリスクだから。

つまり成功の裏返しで、運用に失敗をして会社に数億の損害を出しても、それを弁償することにはならないから。

そのリスクを背負っているのは経営者のほうだ。

研究開発に関して言えば、発明に失敗したら、給料抜きとか罰金とかであるなら、成功に対して相当の報酬を得る権利があると思うが、会社に勤めるサラリーマン発明家であるならば、報酬は、発明対価から無駄に終わった発明にかかったこれまでの総コストを引く必要があると思われる。

リスクを負う者が、リターンを得るべきだと思う。


まあ、LED騒ぎもこれで収束。というわけで、「LE→D」詰を。

ちょっと変同があるけど。



『2099 (3)脱走』(ジョン・ピール、偕成社)

2005年01月10日(月)

成人の日。



遅れまくっているプロパラの原稿を作成。

投稿のほうはだいぶ同じ作家からの作品が増えてきたので、この機会に一斉返送しようと思った。

不完全作はもちろんだけれど、ずっと置きっぱなしに成っているのは、海外投稿でもちょっと悪いし。

ただ、簡単すぎるのを出題すると「全部採用しなければいけないの?」なんて聞かれるし、かといって難しいのを出すと解答者が居なかったり。まあ、プロブレムの現状はこんなものですか。



魁皇、黒星ですか。ここ二年くらい負けていない相手に負けるというのは味が悪い。

明日は白鵬だし、ちょっと流れが良くないですな。



マックより2-3割安、サイゼリヤがファストフード店展開

http://www.nikkei.co.jp/news/sangyo/20050105AT2F2901V05012005.html


マックより安いということは、おそらくマクドより安いとということやな。期待大。


『権現の踊り子』(町田康、講談社)

2005年01月09日(日)

楽しく読めた。

『逆水戸』は、『江戸むらさき特急』とかを抵抗無く読める人でないと、怒ってしまうかもしれないが。



NHK杯は中原VS谷川という16世名人VS17世名人の戦い。さすがに力通り谷川棋王が押し切った。



千駄ヶ谷へ行って、週刊将棋と岡本眞一郎氏の詰将棋作品集『競馬式』(こまくらべしき)を購入。

また、鳩森神社へこっちがわでの初詣。おみくじも大吉でやや良し。



週刊将棋は、当然ながら新竜王の記事がトップ。

詰将棋ロータリーは、新年らしく、ナナメ1の字、曲詰「一」、曲詰「1」と1づくしとは、さすが。



小森のおばちゃま(小森和子)が亡くなられたそうだ。

映画評論家というと、淀川長治や水野晴郎みたいな、もともと映画に関わってきた方と、おすぎとか浜村淳みたいに、もとはタレントだった方がいて、どちらかというと後者なのかなあと思っていたけれど、そうでもないみたい。


映画といえば、「さよならジュピター」や「ゴジラ」を手がけた映画監督の橋本幸治さん(詰将棋関係者のあの方ではない)も、お亡くなりとのこと。


なんか今年も去年のをひきずっているのかも。

ご冥福をお祈りいたします。


『2099 (2)裏切り』(ジョン・ピール、偕成社)

2005年01月08日(土)

ようやく休みでひといき。

すっかりサボっていた更新をあらかた。


また、プロパラの原稿とか解答選手権の作品創作とか、やたらと遣り残していることがあるので、この3連休がんばらないと。



女流クリスマスイベントの詰将棋の結果が発表されている。http://joryukishikai.com/calendar/festival_event.html


掲示板で教えてもらったが、年賀詰や「災」の字詰は手数だけではなく駒数も、それぞれ17と13になっていた。

これも数えてみたら、盤面の駒は12枚。

もっとも持駒があるから13か。



近代将棋の編集部で、詰将棋作家の堀内和雄さんがお亡くなりになられたとのこと。

私も「ねむりねこ」とかは読んだ覚えがある。

実戦形の手筋モノ、というイメージで、一般受けのする作品を多く手がけられていたと思う。

ご冥福をお祈りいたします。


『退屈姫君伝』(米村圭伍、新潮社)

2005年01月07日(金)

大江戸舞台に繰り広げられるほんわか時代劇。少々あられもないが、例によって、面白い。

退屈姫君の将棋指導に家元から寄越される棋士が、・・・ううむ、某棋士を思わせる風貌なんですが、気のせいか。



棋王戦の挑戦権は敗者戦から上がってきた羽生が連勝で獲得。

プレーオフはやっぱこれくらいのハンデを超えて獲得するものでなければ、本物ではないだろう。

まあどっかの野球リーグにあてつけているわけではないが。



最後に、将棋&チェス関係。詰将棋関係が不振。(←あまり読んでないからか)


『CHESS By MILAN』(Milan R. Vuckevich、MIM COMPANY)

『米長の将棋』(米長邦雄、MYCOM将棋文庫)

『おくろう記』(河内勲、全日本詰将棋連盟)

『My Chess Compositions』(Miran R.Vukcevich、Library of StrateGems)

『注釈 康光戦記』(佐藤康光、浅川書房)

『四間飛車の急所 3』(藤井猛、浅川書房)


ラスト。詰将棋(チェスプロブレム・詰碁含む)を扱った小説を挙げてみる。

一時期ハマって検索したこともあるので、結構多い。


『オーシャン・パークの帝王』(スティーヴン・L・カーター、アーティストハウス)

『ペルシャ猫を抱く女』(横溝正史、角川文庫)収録の『詰将棋』

『大道将棋殺人事件』(山村正夫、双葉文庫)

『将棋童子』(藤沢桓夫、講談社)収録の『歩が殺された』

『蛹たちは校庭で−名門岩清水中学将棋部殺人事件−』(釣巻礼公、出版芸術社)

『人間地獄』(斎藤栄、ケイブンシャ文庫)収録の『サラ金将棋』

『ありんす国伝奇』(山田風太郎、富士見文庫)収録の『傾国将棋』

『鮮血ラブコール』(日本推理作家協会、光文社)収録の『将棋道場殺人事件』(斎藤栄)

『将棋殺人事件』(竹本健治、創元推理文庫)

『謀略ゼミナール』(日本推理作家協会編、光文社文庫)収録の『王手二歩詰み』(生島治郎)

『日本旅行殺人事件』(斎藤栄、天山文庫)収録の『消えた女』

『笑いの双面神』(阿刀田高編、白水ブックス)収録の『少年棋士』(森田誠吾)

『星の上の殺人』(斎藤栄、講談社文庫)

『スリランカ殺人旅行』(斎藤栄、ケイブンシャ文庫)

『妖星伝』(半村良、講談社文庫)

『果し合い』(団鬼六、幻冬社アウトロー文庫)収録の『駒くじ』

『変化如来』(角田喜久雄、春陽文庫)

『将棋駒殺人事件』(斎藤栄、廣済堂文庫)

『懸賞打ち』(江崎誠致、双葉社)

『美琴姫様騒動始末』(結城恭介、新潮文庫)収録の『特効薬コードKUJIRA』

『将棋大名』(角田喜久雄、春陽文庫)

『完全アリバイ』(斎藤栄、廣済堂文庫)

『まぼろし若衆』(角田喜久雄、春陽文庫)

『雀鬼』(三好徹、集英社文庫)収録の『懸賞打ち』


小説以外のメディアでも、詰将棋が取り上げられている。


5月17日の水戸黄門『美少女は天才棋士』

別冊ヤングマガジンの『詰将棋パラダイス』(細尾大樹)

まんがライフMOMOの『千秋しまってこー!』(重野なおき)


といった按配。


今年読んだもの以外にも『風流冷飯伝』(米村圭伍、新潮文庫)とかもある。


詰将棋は世の中に意外と隠れているものだ。紹介サイトでも作ってみようかなあ。


『フリークス』(綾辻行人、光文社)

2005年01月06日(木)

ジャンルわけが難しいのを挙げる。


『下妻物語』(嶽本野ばら、小学館)

『ペトロス伯父と「ゴールドバッハの予想」』(アポストロス・ドキアディス、ハヤカワ・ノヴェルズ)

『運命の息子』(ジェフリー・アーチャー、新潮文庫)

『昭和歌謡大全集』(村上龍、集英社)

『ブラックライト』(スティーブン・ハンター、扶桑社ミステリー文庫)

『碁を打つ女』(シャン・サ、早川書房)


どっちかというとミステリだろうというのも混じっているけれど。

おすすめはやはり下妻かな。映画のヒットでメジャーになっちゃったけれど。


小説じゃない本では、


『アホでマヌケなアメリカ白人』(マイクル・ムーア、柏書房)

『数字に弱いあなたの驚くほど危険な生活』(ゲルト・ギーゲレンツァー、早川書房)

『定跡からビジョンへ』(羽生善治・今北純一、文藝春秋)

『歌う生物学 必修編』(本川達雄、TBSブリタニカ)

『落合戦記』(横尾弘一、ダイヤモンド社)

『科学する麻雀』(とつげき東北、講談社新書)


といったところか。『落合戦記』は播(・∀・)イイ!!


『月9』(中村うさぎ、朝日新聞社)

2005年01月05日(水)

女たちの熱い戦いというか、こういうどろどろとしたのも、たまに読むと面白い。



SFは、実はあまり読んでいない。


『ヴァレンティーナ』(J.ディレーニイ, M.スティーグラー 、新潮文庫)

『妖星伝』(半村良、講談社文庫)

『ケルベロス第五の首』(ジーン・ウルフ、国書刊行会)

『不思議のひと触れ』(シオドア・スタージョン、河出書房新社)


といったところか。

ただし、『妖星伝』は詰将棋を扱っている特殊性からあげているが、7冊全部読むのはタイヘンだと思う。


ホラーは結構読んでいる。


『ラスト・ヴァンパイア』(ホイットニー・ストリーバー、新潮文庫)

『石ノ目』(乙一、集英社)

『ライヴ・ガールズ』(レイ・ガートン、文春文庫)

『自由殺人』(大石圭、角川ホラー文庫)

『妖魔の宴 ドラキュラ編』(菊地秀行監修、竹書房文庫)

『死者の体温』(大石圭、角川ホラー文庫)

『冷たい心の谷』(クライヴ・バーカー、ソニーマガジンズ)


時代物は、角田喜久雄との出合いが大きい。とりあえず最初のを挙げる。


『忍法八犬伝』(山田風太郎、講談社文庫)

『最後の浅右衛門』(団鬼六、幻冬社)

『風雲将棋谷』(角田喜久雄、廣済堂)

『戦国幻想曲』(池波正太郎、新潮文庫)


『スコルピア』(アンソニー・ホロヴィッツ、集英社)

2005年01月04日(火)

このシリーズもパターン化されないような工夫が見受けられてなかなかいい感じ。盛り上がったところで、次の完結編が楽しみだ。

今日から仕事。



というわけで、海外ミステリ編。

『夜の闇を待ちながら』(レニー・エアース、講談社文庫)

『オーシャン・パークの帝王』(スティーヴン・L・カーター、アーティストハウス)

『魔女は夜ささやく』(ロバート・R・マキャモン、文藝春秋)

『髑髏島の惨劇』(マイケル・スレイド、文春文庫)

『俺たちの日』(ジョージ・P・ペレケーノス、早川文庫)

『フロスト日和』(R・D・ウィングフィールド、創元推理文庫)

『魔術師』(ジェフリー・ディーヴァー、文藝春秋)


昨日の国内編では長すぎておすすめできないと書いたが、こちらは長すぎるけどおすすめできるものばかり。

ただあまり「ほんわか」ではないのが多い。


『天帝妖狐』(乙一、集英社文庫)

2005年01月03日(月)

帰宅。

年賀状と詰パラと京都民報に加え、アメリカのチェスプロブレム雑誌『Strategems』が届いている。

購読しよかなとは思っていたけれど、まだ申し込んでいないはず・・・と思ったら、やはり以前Petkov氏に送ったフェアリープロブレム作品が2題掲載されている。わーい。



昨年読んだ本は数えてみたら362冊。(マンガ・雑誌は含まない)

まあ正直言ってしょうもない本ばかりなのだが、折角なので、コーヘイ版『この本がすごい!』を挙げてみる。

まず国内ミステリ編(順不同)


『支那そば館の謎』(北森鴻、光文社)

『陽気なギャングが地球を回す』(伊坂 幸太郎、祥伝社)

『バルーン・タウンの殺人』(松尾由美、創元推理文庫)

『殺しはエレキテル』(芦辺拓、光文社)

『いろは歌に暗号』(鯨統一郎、祥伝社)

『僕と先輩のマジカルライフ』(はやみねかおる、角川書店)

『阿修羅ガール』(舞城王太郎、新潮社)

『笑う怪獣』(西澤保彦、新潮社)

『レインレイン・ボウ』(加納朋子、集英社)


あと、

『八月は一夜限りの心霊探偵』(霧舎巧、講談社)

も良かったけれど四月から通しで読んでいるからかも。

こうしてみると、私は「本格推理」ではなく「ほんわか推理」が好みなんだなあ。


もちろん、

『マークスの山』(高村薫、講談社文庫)

『ifの迷宮』(柄刀一、光文社文庫)

『アトポス』(島田荘司、講談社文庫)

『僧正の積木唄』(山田正紀、文藝春秋)

『美濃牛』(殊能将之、講談社文庫)

『双頭の悪魔』(有栖川有栖、創元推理文庫)


なんてのも読んではいるけれど、長すぎておすすめできないわけで。

とりあえず、今年の超トンデモ本はまちがいなく、これ。


『ブライダル・マーダー』(斎藤栄、講談社文庫)


他のミステリにはなかなか見られない衝撃的なトリックを使っており、斎藤氏の真骨頂と思う。


『謎の殺人図鑑』(斎藤栄、光文社文庫)

2005年01月02日(日)

探偵役(推理作家)と警部が将棋好き。ただそれだけで別にこれといった特徴はない短編ミステリ集。


ただちょっと、設定に疑問がある。


第1話の『ねこと殺人』によると、探偵役の大前田小次郎は六十歳を超えていて、棋力はアマ六段。


第2話の『ハマナスと殺人』で、この2人の対局シーンが出てくる。

そこでは、言問警部は、「神奈川県警随一といわれる腕前である。以前は、大前田が香を引いていたが、近ごろは平手でも、大前田の分が悪いくらいだ」と書かれていることから、六段以上の棋力の持ち主ということになる。


ところが、第4話の『イノコズチと殺人』の冒頭では、「大前田と言問では、棋力に大駒一枚の差はあるが、今日の警部は、「平手でお願いします」と、駒を並べ終わると、早々に、▲7六歩と突いてしまった」と書かれている。


おそらく、言問警部が犯罪捜査にかまけている間に、大前田氏は相当に棋力をあげて、六段格の相手に大駒一枚の差をつけたのだろう。


『喜劇ひく悲奇劇』(鯨統一郎、ハルキノベルズ)

2005年01月01日(土)

もともと、泡坂妻夫の「喜劇悲奇劇」があってみると、どんな作でも見劣りするのだが、この作品みたいに、のっけからB級狙いに徹してみれば、そこそこ面白いものができるのかも。


この本は毎ページに回文が出るのだが、

毎ページに詰将棋が出てくるような推理小説は、ないものかなあ。 あけましておめでとうございます。

本年もどうぞよろしくお願い申し上げます。



と、いうわけで、実家で正月。

初詣は平等院から宇治神社(プラス宇治上神社)と、典型的な宇治市民をひさびさに体験。

新一万円札はあまりお目にかからないが、10円玉で毎日のように見ている平等院も、あらためて本物を見るとなかなか厳かなものだ。



NHKのペアマッチ将棋を観る。

優勝したのは阿部+岩根ペアだが、阿部先生はどうも変だった。

うちあわせで決めた手と違う手を指したり、詰みを読みきった岩根女流がぼーんと角を捨てたのに、阿部先生は日和ってシバリの手を指したり・・・

大勢に影響はなかったとはいえ、あれで逆転負けをくらっていたら、さすがにあかんやろ。


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